お盆の中日、8月14日。
お盆の期間は、地域によって違いもあるようですね。
私が初めて「お盆」というものを意識したのは、小学校5年生の夏。
その年の春に弟を事故で亡くし、初盆を迎えたためだった。
大きな、そしてとてもきれいな電飾の灯篭が一対、ずっと回っていたのを覚えている。
両親は、わずか7才で逝ってしまった弟が寂しがることがないようにと、
金に糸目は付けずに、とにかく盛大に初盆を執り行ったのだと思う。
「お祭りみたい…」
新しいきらびやかな仏壇の前に一人で座り、長い時間ぼんやりと
そんなことを考えていたように思う。
それが私にとって初めての「お盆」だった。
そんな盛大なお盆はその年だけだったが、それからは毎年亡き弟を偲んで、
お墓参りをしたり、お坊さんの読経と説法を聞いて過ごす
静かで厳かな期間となった。
世間一般の人が旅行へ行くなどして過ごす、いわゆる「お盆休み」とは
無縁の家となったのだ。
今思えば、残された私と兄の、「子どもとしての楽しい夏休み」はどこへ???と、
かなり可哀想になってくるが、
当時、憔悴して立ち直ることができない母親の姿が何年もあったことから、
子どもたちの方が大人になって、それを受け入れるよりほかなかったのだ。
恐らく天国へ逝った弟は弟で、「自分のせいでお姉ちゃんたちが我慢させられている」と
悲しい思いをしていたのではないかと今は思う。
その頃は、今のようにスピリチュアル的な思考が般化されていない時代だったので、
母を中心に、ただただ泣いて悲しむ日々を送るだけになってしまっていたよね。
「あんたも辛かったやろなあ。ごめんな。」
あれから数十年。忘れないこと、思い出すことが供養になるというけれど、
ブログを始めたおかげで、今年はこんな風に弟のことを思い返すことができて良かった。
移住してから、お墓参りには行けていないけれど、
今年もちゃんと忘れないで思い出してるよ。
そうして時は流れ、結婚してからのお盆は、
またちょっと面倒くさく、行事的なものになった。
20年間、義理実家とのつきあいを頑張って続けてきたことも
私の人生経験の一つではある。
離婚して「もうあれをしなくてもいい」と思ったら、本当に肩の荷が下りた。
辛抱して、長年続けた仕事を退職した感じ?
もう同じことは出来ないな。
結婚後に始まった新たな「お盆」の話については、また今度。
「お盆」だけじゃなく、「年末年始」の話ももれなく付いてくるし
今はまだ思い返すだけでも疲れてしまうので。
北国はお盆を境に、ぐっと涼しくなります。でも今年は異例かな?
短い夏が、もうすぐ終わります。
コメント