腰椎破裂骨折3

シーツとタオルとバラ 過去の話

激痛と闘い2日目の夜を過ごす。。

地獄はまだまだ続くのか。。。

そうして目覚めると、少し痛み方が変わってる?痛いけど、昨日の激痛とは明らかに違う。

そして自分で体勢を整えることで、痛みをなるべく回避出来るようになった。

されるがままがイヤ!ここで持ち前の頑固さが出て、良い方に作用した。

相変わらず救命病棟は賑やかで、朝からリハビリがあった。

でも、今日は大丈夫。昨日出来なかったことをちゃんとやった。

立って車椅子に座って…。でも、目眩がすごくて、あまり長くは出来なかった。

脂汗も出た。

私はまた人間に戻れるのか、ここでも不安になった。

そして、昼食後、一般病棟へ引っ越し。

3日半お世話になったナースさんたちとのお別れは寂しかったけど、仕方ない。

どんなとこへ行くのかなと思いつつ、迎えに来てくれた6階西病棟のナースさんは

めちゃめちゃ優しかった。

つくづくナースさんの素晴らしさに感動する。私には出来ない。心から尊敬する。

部屋に入ると、その静かさに驚く。ああ、これが普通だったんだ、と気付く。

ずっと緊急の病棟の中に居ると、それが普通になってくる。不思議だね、人間て。

引っ越してすぐ、またリハビリ。でも、今度は作業療法。

先生も優しくて、すんなり車椅子に乗れた。

そしてトイレに行く意欲も出て、初めてトイレでおしっこが出来た!

当たり前の事が、本当に嬉しい。おしっこがすっきり出る。

幸せ。

そして、その日の担当のナースさんは、とてもきれいな人だった。

痛みとの闘いしかなかった数日間の中で、久しぶりに花が咲いたようで、

思わず見とれてしまった。優しくユーモアがあり、看護も丁寧でかつテキパキとしていた。

吊り橋効果も相まって、もし自分が男だったら、きっと好きになっただろうなと思った。

久しぶりに楽しい日だった。

しかし、翌日には全然思いやりのない、冷たく、ケアも雑なナースを見ることになる。

多分ここに来て、こんなナースを見たのは最初で最後かもってくらいひどかった。

車椅子でトイレに行かなくてはならない私は、介助を頼まなければならず

通りがかったナースに声をかけたが、タイミングも悪かったのか、嫌そうに

仏頂面で車椅子を押し、トイレの中で下着を下ろしてもらう際も

「なんでこんなきついパンツ履いてんの!売店で緩いの売ってるから!」と

吐き捨てた。

「すいません・・」と謝った途端、悔しくて涙が出そうになった。

「こんな身体で、売店なんか行けるわけないやん。

なんでこんな痛い思いしてるのに、コイツに謝らなあかんねん。」

結局、その日の夜勤はそのナースだったから、それ以降

私は誰の介助も頼まず、その夜はひとりでトイレに行った。

でも、そのほったらかしのおかけで、痛みに耐えながら時間はかかっても

私はひとりでいろいろ出来るんだと気付くことができた。

ある意味感謝。

その日の夜。痛みもましになってグッスリ眠れる筈なのに、

お腹の痛みで夜中何度も目が覚める。

生理痛だった。

次の日も、朝から生理痛で目が覚める。

更年期治療用のピルを止めてるせいで、1週間早く生理がきてしまった。嫌だけど仕方ない。

いつも通り、採尿、朝食、点滴、リハビリと続く。

痛みがましになったから当たり前なのだが、リハビリはことのほかスムーズに進み、

若い療法士さんたちはビックリ。

そりゃそうだ。私はもともと根性はあるんだ。出産だって経験してるから

痛みにもそんなに弱くはない。

ただ、本当に想像を絶するほどの痛みだったのだから出来なかったのだ。

もう少し、勉強というか、想像力を持って欲しかった。

若者よ。ちょっと見直しただろ、おばさんの頑張りを!

昼食のチキンライスは美味しかった。朝食のクロワッサンは不味かったけど。

この病院は早めに伝えると、リクエストできる通常外のメニューがあった。

夜は初めてリクエストしたグラタン。…でも味はビミョー。これも仕方ない。

今、リンゴジュースがすごく美味しく感じるので、

今までの脱水を補ってくれてるんだろなーと思う。

ナースさん、外科のDr.、療法士さん、掃除の人、お茶の人、配膳の人、レントゲン行くときの

助手の人…色んな人を観察できるすごい環境。

ワタシ、学ばさせてもらってる?もしかして。

こんな痛い思いしないと学べないのか…(-_-;)

転職したてでこんなことになったのに、職場の人はこの上なく優しいし

なんかね、有難過ぎて信じられない。

いろいろと迷惑かけて申し訳ないけど、有難い…

両親も含めて、優しくしてもらって

有難うございます。

有難うございます。

2018.5.30,31の日記より

この時は、とにかく色々と些細なことにまで感謝できた。

自分の無力を知る時って、ものすごい謙虚だ。

でも、本当の地獄はこの後から始まることを、まだ私は知らない。

感謝していたものが、次々と闘う対象になっていく。

人生はどこまで残酷なんだと、今振り返って苦笑いをする。

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